お客さまの質問への答えは、Googleのプロフィール上のやり取りに頼らず、店が自分で管理できる場所に置き、用件ごとに連絡先を決めておくのが確実です。Googleのチャットはすでに終了し、Q&A(質問と回答)も一部の業種と地域に限られ、変更が続いています。古い解説の「Q&Aを充実させよう」をそのまま実行できる店ばかりではありません。
この記事は、同じ質問の電話が多い、問い合わせの窓口が散らばって返事が遅れがち、という店舗・地域サービス事業者向けです。2026年10月5日時点で確認した公式情報、質問の集め方と振り分け方、自社サイトのよくある質問の作り方、用件別の問い合わせ経路、公開の場で個人情報を求めない注意を説明します。全体の位置づけは商品・予約・問い合わせの学習ガイドにまとめています。
質問・チャット機能の現状(2026年10月5日確認)
| 機能 | 公式情報で確認できたこと | 出典 |
|---|---|---|
| Googleのチャット | 2024年7月31日に終了。チャットの「よくある質問」機能、見積もりのリクエストも終了 | チャットと通話履歴に対する変更 |
| WhatsApp・テキストメッセージ | オーナー確認済みのビジネスが連絡先に追加できる。現在は一部の地域のみで、使えないプロフィールもある | ユーザーとチャットする |
| Q&A(ビジネスプロフィール) | オーナーや管理者が質問に回答できる。ただし一部の業種と地域のみで、外観や機能が変更される可能性がある | プロフィールを編集する |
| Q&A API | Q&A機能と利用体験の更新を進めているとして、2025年11月3日に終了。APIで質問と回答を読み書きできない | Q&A API変更履歴(英語) |
| Googleマップの「マップに相談」 | 利用者がAIに質問し、おすすめや回答を得られる機能 | Googleマップで質問する |
外部のツールでQ&Aをまとめて管理していた場合、API終了の影響を受けています。また、「マップに相談」の回答を店が直接書き込む方法は、確認した公式ヘルプには示されていません。
ここから当社は、次の考え方をおすすめします。Googleの上のやり取りは、使える地域・業種なら補助として使う。答えの正本は、プロフィールの各項目(説明、サービス、属性、営業時間など)と自社サイトに置く。自社サイトにも答えを保存しておけば、Googleの機能が変わった際も案内を続けられます。
手順1:実際の質問を集める
答える質問は、想像ではなく実際に聞かれたことから選びます。2週間から1か月ほど、次の場所で聞かれた質問を書き留めます(期間は当社の目安です)。
- 電話の受付メモ(電話の取りこぼしの確認で付ける記録の「用件」欄が使える)
- 来店時・予約時に聞かれたこと
- 予約フォームやメールの問い合わせ文
- 口コミに書かれた「分かりにくかった」「知らなかった」
集めたら、同じ意味の質問をまとめて回数を数えます。回数の多い質問ほど、お客さまが申し込む前に知りたいのに、今の情報で答えきれていないものです。
手順2:答える場所を振り分ける
質問の性質によって、答えるのに向いた場所が違います。以下は架空のペットトリミングサロンで振り分けた例です。
| 集まった質問(架空) | 答える場所 | 理由 |
|---|---|---|
| 駐車場はありますか | プロフィールの属性(画面に該当項目がある場合)・説明、自社サイト | 来店前に誰もが知りたい事実で、答えが変わりにくい |
| 大型犬も受けてもらえますか | プロフィールのサービス、自社サイトのよくある質問 | 対象の条件で、サービスの内容と一緒に伝えると分かりやすい |
| 料金はいくらですか | サービスの価格欄、自社サイトの料金ページ | 犬種・体重で変わるので、条件を詳しく書ける自社サイトを正本にする |
| 当日予約はできますか | 自社サイトのよくある質問、予約ページ | 空き状況は日によって変わるので、予約ページで確認できるようにする |
| 持病がある子でも大丈夫ですか | 個別対応(電話・来店前の相談) | 状態によって判断が変わり、一般的な答えを公開すると誤解を招く |
プロフィールで答えられる項目の詳細は、属性、サービス、説明文の各記事を参照してください。
手順3:自社サイトのよくある質問を作る
自社サイトのよくある質問は、店が自分で書き換えられる「答えの正本」です。以下は当社の提案する書き方です。
- 1つの質問に1つの答え:答えの最初の一文で結論を書く。「はい、10kgまでの犬種をお受けしています」のように
- 条件を具体的に:「場合によります」で終えず、何によって変わるか、どう確認できるかを書く
- 実際に聞かれた言葉で:質問文は、お客さまが電話で使った言い方に近づける
- 更新日を書く:料金や受付条件が関わる答えには、最終更新日を添える
- 申し込み先につなぐ:答えの後に、予約ページや電話番号など次の行動の入口を置く
数を増やすこと自体は目的ではありません。手順1で回数の多かった質問から順に、実際に答えが必要なものだけを載せます。プロフィールのウェブサイト欄は、その拠点のサイトを1つ指定するものなので(ガイドライン)、よくある質問のページはサイト内のメニューや店舗ページからたどれるようにしておきます。
手順4:用件ごとに問い合わせ経路を決める
窓口が多いほど親切に見えますが、店の側で返事が漏れやすくなります。用件ごとに「ここで受ける」を1つ決め、プロフィール・自社サイト・店頭で同じ案内をします。架空のトリミングサロンの例です。
| 用件 | 受ける経路 | 返事の目安(店の決めごと) |
|---|---|---|
| 新規の予約 | 予約ページ(電話も可) | 予約ページは即時確定 |
| 当日・翌日の空き確認 | 電話 | 営業時間内はその場で回答 |
| 料金の見積もり(犬種・状態の相談) | 問い合わせフォーム | 翌営業日までに返信 |
| 予約済みの変更・取り消し | 予約ページの変更機能、または電話 | 前日までの連絡をお願いする |
返事の目安は、店が守れる範囲で決めます。守れない約束を書くより、「翌営業日まで」のように確実に守れる目安のほうが信頼につながります。予約の入口の選び方は予約リンクと連携の違い、フォームの入力項目の見直しは入力フォームの改善を参照してください。
公開の場で個人情報を求めない
ガイドラインは、自社のプロフィールに自社の連絡先(ソーシャルメディアのハンドルネーム、メールアドレス、電話番号)を載せること、クチコミや質問などへの返答としてそうした情報を載せることは可能としつつ、個人情報や機密情報を要求することは禁止しています。出典:Googleに掲載するビジネス情報のガイドライン(2026年10月5日確認)。
口コミへの返信などで詳しい事情を聞きたいときは、「お手数ですが、店舗までお電話ください」のように店の連絡先を案内し、相手の氏名や電話番号を公開の場で書かせないようにします。口コミ返信の考え方は身に覚えのない口コミへの対処も参考にしてください。
見直すタイミング
- 料金・受付条件・営業時間を変えたとき(よくある質問の答えも同じ日に直す)
- 同じ質問の電話がまた増えてきたとき
- Googleの質問・チャット関連の機能の変更が発表されたとき(公式ヘルプを確認し、使える機能を見直す)
- 定期点検として、四半期に1回は質問の記録とよくある質問の内容を照合する(当社の提案)
質問への答えが揃うと、電話の受付の負担が減り、お客さまは申し込む前の不安を自分で解消できます。全体の順番は商品・予約・問い合わせの学習ガイドに戻って確認してください。
