Googleビジネスプロフィール(GBP)のウェブサイトのリンクにUTMパラメータを付けると、GA4でプロフィール経由の訪問を他の流入と分けて集計できます。ただし、GBPの「ウェブサイトのクリック」とGA4のセッション数は数え方が違うため、一致しないのが普通です。個人情報をURLに入れないことも守る必要があります。
この記事は、自社サイトにGA4を入れている店舗・地域サービス事業者で、「Googleマップから来た人がサイトで何をしているか知りたい」という方向けです。UTMの仕組み、GBPで付ける場所、命名の例、設定後の確認、GA4での見方と数字がずれる理由を説明します。GA4そのものの初期設定はGA4の使い方、GBPの指標の定義はパフォーマンスの見方を参照してください。公式情報は2026年10月5日に確認しました。
UTMパラメータとは
UTMパラメータは、リンク先URLの末尾に付ける目印です。ユーザーがそのリンクをクリックするとパラメータの値がアナリティクスに送られ、トラフィック獲得レポートに表示されます。GA4のヘルプは、パラメータを追加する際は必ず utm_source(参照元)、utm_medium(メディア)、utm_campaign(キャンペーン)を使うよう求めています。値は大文字と小文字が区別され、utm_source=google と utm_source=Google は別の値として扱われます。出典:URL生成ツール:カスタムURLでキャンペーンデータを収集する(2026年10月5日確認)。
GBPとGA4は、管理画面でリンクすることもできます。リンクするとGBPのインタラクション数・ウェブサイトのクリック・通話・ルート・メッセージ・予約・メニューの集計値がGA4のレポートに表示されますが、データは過去6か月分で、複数のプロフィールをリンクした場合は合計しか見られず、データ探索や比較には使えません。出典:GBPをGoogleアナリティクスに接続する(同日確認)。この連携で分かるのはプロフィール上の行動の集計で、サイトに来た人がどのページを見て予約したかはUTMで区別する、という使い分けになります。
付ける場所を決める
| 場所 | 公式の条件 | UTMを付けるときの注意(当社の提案) |
|---|---|---|
| ウェブサイト | 「http://」か「https://」を含む完全なURLを入れる。拠点ごとに1つのウェブサイトを指定し、実際のサイトと異なるページへ送るURLは不可 | 自社サイトの店舗ページのURLに、そのままパラメータを付ける。リダイレクトや短縮URLは使わない |
| 予約などのビジネスリンク | 専用のページで操作を完了できること。短縮URLは不可。自動クローラーがアクセスできないリンクは削除されることがある | 外部の予約システムでは、パラメータが予約画面まで引き継がれるか、GA4のタグがあるかを先に確認する |
| 投稿のボタン | 投稿にはリンク付きの操作ボタンを追加できる | 投稿ごとに utm_content を変えると、どの投稿から来たかを分けられる |
出典:ビジネスプロフィールを編集する、ビジネス情報のガイドライン、ビジネスリンクに関するポリシー、投稿を作成、管理する(いずれも同日確認)。GBPのヘルプには、ウェブサイトのURLにUTMを付けることの可否について明記がありません。当社は「同じページにパラメータを付けるだけで、別のページへ送るものではない」と考え、付けることを提案していますが、公式の明記がない以上、保存後に公開画面のリンクが正しいページを開くかを必ず確認してください。連絡先全体の照合は電話・サイト・予約リンクの点検で扱っています。
命名の例
以下は当社が提案する命名の一例で、Googleが定めた値ではありません。大切なのは、一度決めたら全員が同じ表記を使い、表に残しておくことです。
| パラメータ | 値の例 | 意味 |
|---|---|---|
| utm_source | 参照元 | |
| utm_medium | organic | メディア |
| utm_campaign | gbp | GBP経由であることの目印 |
| utm_content | website/booking/post_202610_campaign | プロフィール内のどのリンクか |
架空の店舗ページなら、URLは https://www.example.com/shop/ekimae/?utm_source=google&utm_medium=organic&utm_campaign=gbp&utm_content=website となります。GA4のデフォルトチャネルグループでは、メディアが完全一致で「organic」のトラフィックは「オーガニック検索」に分類されます。出典:デフォルトチャネルグループ(同日確認)。プロフィールは検索やマップで見つけられるものなので、当社の提案はこの分類のままキャンペーン名で区別する方法です。メディアに独自の値を入れると、どのチャネルのルールにも当てはまらず「unassigned」になることがあります。
複数店舗なら、店舗ごとのページURLで区別できますが、utm_content に店舗の略称(例:website_ekimae)を入れておくと集計が楽になります。
個人情報は絶対に入れない
Googleは、個人を特定できる情報(PII)をGoogleに送信することをポリシーで禁止しています。GA4のヘルプは、URLのパスとパラメータに個人情報が含まれていないことを確認するよう求め、UTMのパラメータにも個人情報が含まれていないことを確認するよう明記しています。出典:個人を特定できる情報を送信しないためのヒント(同日確認)。
たとえば、投稿用のリンクにお客さまの名前やメールアドレス、電話番号、会員番号を入れてはいけません。担当スタッフの氏名もURLに入れず、「post_202610_campaign」のような作業上の名前にしてください。
設定後の確認手順
- GBPの編集画面でURLを保存し、公開されているプロフィールからリンクを開く
- ブラウザのアドレス欄にパラメータが残り、正しい店舗ページが表示されることを確かめる
- GA4のリアルタイムレポートで、過去30分間のアクティビティに自分の訪問と参照元が出るかを見る
- 数日後、「集客」の「トラフィック獲得」で、セッションの参照元/メディアが「google / organic」、セッションのキャンペーンが「gbp」になっているかを確認する
リアルタイムレポートは過去5分間と30分間のアクティブユーザーを表示し、測定コードが適切に機能しているかの確認に使えると説明されています。出典:リアルタイムレポート(同日確認)。自分の訪問が出ない場合は、社内アクセスを除外する設定の対象になっていないかも確認してください。
GA4の数字がずれる理由を知っておく
GBPのウェブサイトのクリックは「プロフィールに表示されたウェブサイトへのリンクのクリック数」です。出典:パフォーマンスとインサイトを確認する(同日確認)。GA4はサイト側でタグが動いたときに記録します。そのため、ページが開く前に戻った訪問などは数えられないと考えられ、当社の理解では両者が一致しないのは自然なことです。クリック数とセッション数の差を「離脱した人数」と読むことはできません。
GA4の中でも、見るレポートで数え方が違います。
- セッション:ウェブでは初期設定で30分操作がないと終了します(セッションについて)。同じ人が翌日また来れば2セッションです
- セッションのスコープ:「セッションの参照元」などはセッションの始まりを表します。直接の訪問で始まったセッションは、そのユーザーの前回のUTMの値に関連付けられることがあります。「ユーザーの最初の」が付くディメンションは、最初に来た経路で固定されます(トラフィックソースディメンションのスコープ)
- キーイベントの貢献:イベントのスコープのディメンションはアトリビューションモデルで貢献度が割り当てられ、初期設定はデータドリブンです。複数の経路に貢献度が分けられるため、トラフィック獲得レポートの件数と一致しないことがあります(同上、アトリビューションのスタートガイド)
架空の月で、GBPのウェブサイトのクリックが120、GA4のトラフィック獲得レポートで「gbp」キャンペーンのセッションが95、そのセッションでの予約完了のキーイベントが6件だったとします。この6件は「GA4が計測できたサイト上の予約完了のうち、このキャンペーンで始まったセッションに記録された件数」で、電話や来店だけで成立した予約は含まれません。また、後日直接訪問したセッションにも以前のキャンペーンが引き継がれる場合があり、「予約直前にGBPをクリックした人の数」とは限りません。店側の予約台帳との照合は電話・来店・予約の記録を照合する方法で説明しています。
よくある失敗
- 「GBP」「gbp」「Gbp」が混ざり、別の行に分かれる。小文字に統一し、命名表を残す
- 予約リンクだけ外部サービスで、パラメータが途中で消える。予約完了をGA4で見られないなら、予約システム側の集計を使う
- URLを変えたのに、変更日を記録していない。設定前後の数字を比べるときに困るので、改善記録に日付を書く
GBPの指標全体の見方は、親記事のGoogleビジネスプロフィールのパフォーマンスの見方に戻って確認してください。
